吾輩の好物
夕暮れ時から、結構経っただろうか。
どこからともなくハイエナが現れた。まさに薄汚いハイエナ!
それも1匹や2匹ではない。相当な数のハイエナである。
しかし何かハイエナの様子がおかしい。
それはまるで、自分が獲物を狙っていることを他のハイエナに気づかれないようにしているかの如くである。
まるで一体感がない。
あるものは、ネズミを狙っている、またある者はさもウサギを狙っているかのように見せているのだ。
だが、吾輩は知っているのだ!奴らの真の狙いが!
そしてその時は訪れた。
倉庫の奥から、シールを持った店員がお弁当売り場に来て、賞味期限の迫ったお弁当にペタペタと割引シールを貼りだした。
あっという間に、それまでネズミやウサギを狙っていたはずのハイエナどもが売り場に押し寄せた。
吾輩も負けじと、かつお節弁当を探すが、、、、、、